じぶんしだい

不器用なじゃにおたによる独り言

音楽劇マリウスを走りきった話

2018/6/8から大阪松竹座で始まった音楽劇マリウス。

 

実は初日に書いていた記事があったのだけど、書き途中で千穐楽を迎えてしまいました。物語の内容というよりは、舞台を終えての気持ちを残しておこうと思います。

 

今井翼くんの代役として、マリウスを守ると言って始まった舞台。

たったの2ヶ月で歌、セリフ、そしてフラメンコを習得する必要がありました。しかも初めての座長で。

そのプレッシャーたるや、私の想像の範囲をはるかに超えているんだろうなと思っていたし、初日の緊張感は舞台からもひしひしと伝わってきました。あくまでも私の主観ですけど、力が入っているように見えたし、ピリッとした空気も感じました。カーテンコールの時のちょっとほっとしたような顔が全てを物語っていたように思います。

 

アマデウスの時にも思ったけれど、舞台を積み重ねていくうちに、どんどん役が自分のものになっていく感じがしました。最後の方はそんなに感情移入したら、心が疲れちゃわないのかなと心配になる程でした。それくらい照史くんはマリウスでした。

 

千穐楽

最後の挨拶で、桐山くんは翼くんで再演が観たいと言いました。

代役が決まってから、公演を重ねて、自分だってマリウスに強い思い入れがあっただろうに、翼くんを、翼くんのファンを思って、こんな発言ができるなんて、私はなんて素敵な人を好きになったんだろうと思いました。

 

私は桐山くんの人間らしいところが好きだったりします。苦しく思うこともあるけれど、同じ人間なんだなと思えることが嬉しい時もあるからです。だから、マリウスに思い入れがあることを知れたのは嬉しかった。素直に言ってくれたのが嬉しかったし、安心した。私だって、翼くんや翼くんのファンの方を思うと、とてもじゃないけどまた観たいなんて言えなかった。でもファンだから、あの素晴らしい舞台を見続けたから、また観たいと思った。そう思っても良いのかなと思えた。そんな風に思えることは幸せなことだなと思いました。

 

千穐楽からもうすぐ1週間。

きっと桐山くんは次に向かって動いているのでしょう。でも、私はまだまだ引きずりそうです。あの歌声も、セリフも、笑顔も、悩んでいる顔も、泣いている顔も、忘れられそうにありません。思い出して泣けるほどには引きずっています。もう少し引きずりそうです。

 

途中、地震もあってどうなることかと思ったし、怪我があったらどうしようと心配もしたけれど、翼くんのマリウスを守りきれてよかった。無事、走りきれてよかった。お疲れさまでした。良い作品に出会えてよかったね。またあなたが一番輝く場所に立っている姿を観れることを楽しみにしています。